2024年・福山市不動産市況(中古戸建)

2024年も残すところわずかとなりました。

今年は、「防災」「金利」「相続」といったキーワードが不動産業界を賑わせましたね。

石川県能登半島地震は、地盤の安全性や戸建の耐震性能について改めて考えさせられる出来事でした。

また、日銀の金融政策変更による金利上昇は、住宅ローンを利用する方にとって大きな関心事となりました。

さらに、4月には相続登記が義務化され、空き家、空き地問題への対策が注目されています。

これらのキーワードは、福山市の中古戸建市況にも少なからず影響を与えています。

今回は、2024年の福山市における中古戸建市況を、データに基づいて詳しく解説していきます。

福山市で中古戸建の売却や購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

2024年 福山市の中古戸建市況 ~注目すべきは「成約件数増加」と「成約価格下落」~

2024年の福山市における中古戸建市況は、「新規流通件数の横ばい」「成約件数の増加」「成約価格の下落」という3つのポイントに集約されます。

まず、新規流通件数を見てみましょう。

2024年は794件(12月27日時点)で、前年とほぼ同数となりました。

コロナ禍の影響が薄れ、流通件数が正常な水準に戻ったと考えられます。

4月の相続登記義務化による影響も、3年間の猶予期間があるためか、現時点では限定的です。

一方、注目すべきは成約件数の増加です。

2024年は151件と、2023年の110件から37%増加という大幅な伸びを記録しました。

これは、新築戸建の高騰などを背景に、中古戸建へと需要がシフトしている可能性を示唆しています。

(※成約件数は西日本不動産流通機構に成約登録されている件数であり、実際はこれよりも多いです)

しかし、成約件数の増加とは対照的に、成約価格は下落傾向にあります。

平均成約価格は1529.1万円となり、前年比で9.3%下落しました。

地価、物価、金利の上昇が消費者の購買意欲に影響を与え、成約価格を押し下げていると考えられます。

例えば、金利上昇により住宅ローンの借入額が増加し、購入者の負担が大きくなっていることが考えられます。

2025年以降の展望

2025年以降の福山市の中古戸建市況を考える上で、見逃せないのが2025年4月に施行される改正建築基準法と改正建築物省エネ法です。

これらの法改正により、新築戸建はもちろん、中古戸建にも耐震性能と環境負荷に対するより厳しい要件が求められるようになります。

消費者にとっては、選択の幅が広がり、より質の高い戸建を選べるようになるというメリットがあります。

省エネ性能の高い戸建は、光熱費の削減にもつながり、家計にも優しいという点も魅力です。

一方で、売却を希望する方にとっては、新たな課題も出てきます。

築年数の古い戸建や、耐震基準を満たしていない戸建は、売却前に十分な説明が求められるようになります。

また、省エネ性能が低い戸建についても、買い手が見つかりにくくなることも考えられます。

今後、中古戸建市場においては、耐震性能や省エネ性能がより重視されるようになるでしょう。

中古戸建の売却、購入の際には最新の法制度をよく理解し、慎重に検討する姿勢が大切です。

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