不動産仲介業はホスピタリティあふれるサービス業です
投稿日:2022.09.04
こんにちは。
不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。
今回はYoutube第三弾として、仲介手数料をいただく意味について、私の考えを話させていただきます。
(動画は記事の一番下、もしくはこちらからどうぞ。)
何度か当方のブログで掲載をしていますが、不動産の仲介という立場では、物件を仕入れて(購入して)
販売をしているわけではありません。
あくまでも住宅や土地を販売しているのはその所有者様です。
それでは私達は何を販売しているのかというと、お客様に対しての気遣いや言葉遣いなどのような、
思いやりの心を販売(提供)しているのです。
私はホスピタリティという言葉をよく使っています。
ディズニーランドを想像してみていただきたいのですが、恐らく、乗り物に乗るための対価として入園料を
払っている方はほとんどいないのではないかと思います。(中には乗り物目当ての方もおられるとは思いますが)
多くの方が、非日常な夢の国を堪能したい、あるいは、最高のおもてなしを受けたい、
というような気持ちで訪れているのではないでしょうか
そこで働くスタッフ(キャストと呼ばれています)達も、スプラッシュマウンテンの安全運転をするためだけに
働いている訳ではないでしょう。
もちろん、乗り物の安全性は大前提としても、乗り物に乗ること以上に、アトラクション取り巻く
ストーリーや演出、何よりも目の前の方に幸福になっていただきたいという気持ちで、
一生懸命にお客様をおもてなししようと考えているはずです。
そこにあふれるものは先ほど挙げた、ホスピタリティ(=思いやりの心)です。
不動産の仲介業はともすれば全く労力(手数)をかけずとも、仲介手数料という報酬が転がり込んで
くることがあります。
具体的に言うと、あるお客様が不動産会社A社にて住宅購入の流れを一から百まで全て教わり、
住宅ローンの仮申し込みまでしている状態で、別の不動産会社B社で条件にピタリとはまる物件が
売りに出されたため、B社の方で契約、引き渡しを受けたとします。
この時の売買代金が2,000万円の住宅だった場合、B社に入ってくる仲介手数料は
一般的に726,000円(税込)となります。
【仲介手数料計算式】 売買金額2,000万円×3%+6万円=66万円
66万円×消費税10%=726,000円
A社はたくさん労力をかけてもゼロ円、一方でB社はほとんど労力をかけずに70万円以上の
報酬を手にするのです。
これは私達の業界ではとてもよくある話であり、どちらの不動産会社が
良いとか悪いとかという話ではありません。
ここでお伝えしたいのは、仲介手数料の金額が、A社でもB社でも、同じ消費税込726,000円となる点です。
改めてお伝えすると、不動産会社の視点から見れば手数をかけてもかけなくても、つまり、
お客様にサービスをしてもしなくても、同じ報酬が発生する仕組みになっています。
この仕組みの善し悪しを論じる場は別の機会に設けたいと思いますが、少なくとも私は、
不動産業はサービス業であると信じていますし、さらには高額な仲介手数料をいただく以上、
お客様には仲介手数料以上の心のサービスを届けてあげるべきだと思っています。
サービス業である不動産業は、お客様にきちんとした身なりで接することはもちろん、誠実な態度、
そして“目の前の方のお役に立つ”という前向きな気持ちで向かわなくてはなりません。
住宅や土地、マンション、あるいは賃貸アパートという商品を扱いながら、その実は私達の一挙手一投足、
さらに言えば私たちの「愛と幸せ」をお客様にお届けしているのです。
これは不動産業界に限った話ではなく、すべての接客業、もっと広く見れば
すべての職業が、あてはまると思っています。
仕事というのは全て、人と人との間にありますから、商品を売り買いする場には必ず、
私たち人間の思いやりの心が介在しています。
“真心こめて”とよく言いますけれども、私はこの不動産仲介業という仕事にぴったりの言葉だと感じています。
少し話が飛躍してしまいましたが、私は、思いやりの心が結果的に、仲介手数料という
成果に結びついていると信じています。
あくまでも物件を販売しているのは所有者様であり、私たちはその間に介在しているにすぎません。
しかし、ディズニーランドが(たぶん)無くならないように、真のホスピタリティにあふれた
不動産仲介業やその会社は、きっと人々に”愛と幸せ”を届け続けていくことと思います。
私もそうなれることを願って、今日も明日も、頑張っていきます。