2023年福山市公示地価・進行する地価の二極化

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投稿日：2023.03.30

こんにちは。

不動産売却のコンシェルジュ、杉野です。

今年の全国公示地価が発表されました。

全国的には15年ぶりの地価上昇率1.6%を示し、全国2万6000地点の58%で地価が上昇した（※）とのことです。

そして今回は福山市の公示地価に的を絞って観察をしてみたいと思います。

なお、昨年9月には基準地価についても取り上げていますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

※2023年3月22日付日本経済新聞より

福山市の調査結果を一覧の表にまとめました。

出典：（公社）広島県不動産鑑定士協会ホームページ『広島県の地価公示価格』より作成

※(括弧)内数字は令和4年のもの

※今回初めて調査された地点は除く

全用途の平均で前年よりプラスとなり、特に商業地の上昇率が高いのは全国的に見ても同じ状況です。

福山市内106調査地点の内でプラスとなった地点は71地点を数え、実に7割弱の地点で地価の上昇を示しています。

これは過去10年（平成25年から令和5年）の間でも最多地点数です。

世の中はコロナ禍を乗り越え、経済活動を推し進め、日常を取り戻しつつあることが今年の地価上昇から読み取ることができそうです。

住宅地に限定してみると、75地点の内、43地点が上昇しています。

中でも2%以上の高い上昇率を示した上位10か所を、増加率が高い順番で抜き出してみました。

※坪単価は0.3025で割って十の位を四捨五入して計算

福山駅前の再開発が進む市内中心部はもとより、住宅地として人気の高い新涯町周辺の南部エリア、そして商業施設の充実する東部エリアの地価上昇が鮮明となってきています。

福山市南部と東部は需要の割に供給が少ない地域であるため、実際の取引価格は1,300～1,500万円、坪単価に計算すると40万円超の土地も珍しくなくなってきました。

土地面積が50坪程度になると土地代だけで2,000万円を超えてしまうため、30坪台の小さな区画割に新築をする方が増えているとも聞きます。

住宅地の地価上昇が進む半面、過去10年で一度もプラス上昇していない地点は、75地点の内4割超にあたる31地点です。

その多くの地点は交通利便が良くなく、人口の流出が進み、高齢化も進んでいます。

人口減少の進む社会の中で人口の都心回帰が目立ち、地価の下がるところはさらに下がり、上がるところはさらに上がるという、地価の二極化が今後ますます進行していくことが予想されます。

今回の公示地価が実際の取引にどのような影響を与えてくるのか、今後の実際の市況からも目が離せません。

三菱UFJ銀行福山支店。福山市内で最も地価が高い。

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今回は福山市の公示地価のお話でした。

私達不動産会社の実務でも公示地価は査定の参考資料となるため、日頃から目にする機会の多いデータです。

また、毎年3月下旬に公開されることから、いよいよ新年度が始まるなという実感を伴います。

新年度も近いことですから、ここでまた気持ちを切り替えて、新年度からも業務に励んでいこうと思います。

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